オフィス21一級建築設計事務所 静岡 浜松市 住宅 店舗 施設 CMスタイル(分離発注)によるプロデュース

静岡・浜松市/価格と現場がわかる設計事務所 CMスタイルはお客様、建築家、専門業者の三者の要望や不満から生まれた建築手法です。内容がわかれば建築業界の裏側がよくわかり、家づくりの自由度が高まり、したい事が簡単にできます。
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ブログ 私のひとり言

2024-10-14 11:00:00

注文住宅を設計する!設計事務所の役割

建築士が伝えたい事

これから家づくりを考えている方に向けて、私の30年の建築士としての家づくりに対する思いや、失敗談、発見、建築士だから見えた事など包み隠さず披露する事で、このブログを見ている方が何かの参考になって、トラブルを回避したり、新しいアイディアを発見できるとしたら、建築士冥利に尽きると思い書いてみました。

自己紹介

建築士30年とは建築士事務所として独立後の年数です。開業当初は、バブル経済の後半でしたので、まだ仕事量は多く絶える事はありませんでした。

仕事の依頼は住宅(木造、鉄骨造)、共同住宅(コンクリート造、鉄骨造)、宗教施設(コンクリート造)、店舗(飲食店など)、事務所(木造、鉄骨造)などを手掛けてきました。

当時の仕事は、お客様からの直接の依頼もありましたが、建築業者からの依頼が大半を占めていました。

現在は、注文住宅の設計監理が主流です。私の設計スタイルは分離発注による設計マネージメントです。

工務店は存在しません。建築主、建築士、業者が完成まで協力し合い、三者の垣根を外して進めていく作業ですが、15年もの経験を積んできました。

メリット、デメリットは、今度このブログで話をします。

建築士とは

これから話を進めていくうえで、まず建築士とは何か。から説明します。

設計士とも呼ばれますが、基本的に「士」がつく以上、設計士も建築士も同じと考えます。ただ、よく似た言葉で「建築家」があります。建築家とは、国の資格ではありません。

簡単に言えば広く国内、または世界に向けて有名になった建築士の事を建築家と呼んでいるように思います。有名どころでは、最近は、隈研吾、安藤忠雄・・他多数。

ウィキペディアでは、建築家のことを「一般的に建築における建物の設計や工事の監理などを職業とする専門家」と称しています。その通りです。

従って、日本国内においては設計士、建築士、建築家は同じ意味なのです。紛らわしいのでこのブログでは「建築士」とします。

建築士の現状

建築士には、国家資格で1級建築士、2級建築士、木造建築士に分けられます。

但し、住宅設計の世界では建築士の姿はあまり見る事がありません。それはなぜか・・・

建築を建てる時には、必ず確認申請という許可を取得しないと建てる事はできません。ハウスメーカーでも、工務店でもです。

現在、ハウスメーカーや工務店で相談されている方は、建築士が毎回相談に立ち会う事は少ないと思います。なぜなら、建築士は下請けか、所属する建築士だからです。

住宅においては、なぜ建築士が表には出てこないのか。

建築士はその会社に一人いればいいのですが、その建築士がすべてのお客様の相手をできない事もあります。

そして、住宅のプランは平面的には誰でもできるという考えから、お客様の相手は営業マンが対応し、その営業マンが設計をする仕組みになっているからです。

現場の管理もそうです。

そのため建築士は、お客様とほとんど会う事がなく、建築士と会うときは法律上の相談に伴う間取りの打ち合わせぐらいです。

もちろん、個人または法人として独自の住宅設計を売りにしている建築士も多く存在します。

 私もその一人ですが、事務所開設初期は下請けの時代もありました。

建築士は建築主の味方

誰に建築相談するかのお客様のアンケートでは、建築士は敷居が高い、建築士の思いが強すぎて、客の話をまともに聞かない、とあります。先入観あるいはドラマの影響ですね。

わたしから言わせれば、そのような人は、一部の先生きどりの建築士か、建築家だとはっきり言わせてもらいます。

私の知る限りの建築士は、お客様の事を考え、精一杯知恵を絞ります。

建築士のエゴはありません。エゴではないのですが、お客様には現状よりワンランク上の提案をします。

工事が始まるとお客様に変わって業者と交渉し、現場の仕事に間違いがないかを確認します。

もし不手際があれば、やり直しを指示することも有ります。

しかし、お客様の要望が、専門家として法律を犯すことや、施工に支障をきたすときなどは、毅然とした態度をとります。もしかしたら、その態度がとっつきにくいと思われるかもしれません。

真面目なんで・・・

住宅設計での建築士の関わり

本来、建築士はお客様に代わって、施工会社の仕事に間違いがないか、設計図書通りにできているかを監理する事が仕事です。

建築士法という法律があり、そこに建築士の仕事と立ち位置が書いています。

しかし、やむを得ない事情で下請けになり、お客様を守る側ではなく、ハウスメーカーや工務店の側に立つことになり、施工上の間違いなどを指摘することができなくなるのです。

実は、ハウスメーカーや工務店などにプランを提供している多くの設計プランは、建築士であり、許認可業務も建築士の重要な仕事です。

 住宅設計において、建築士が、家づくりにおいて大きく関わっていることをご理解いただけましたでしょうか。

2024-10-13 16:02:00

住まいづくりの正しい手順の話

今回は、住まいづくりの正しい手順の話です。

まず、最初にするべきこと、それは、先立つもの。

お金をいくら用意できるかを計算することです。

ところで、家を建てる目的ですが、

家を建てることを目的にすると失敗します。

なぜなら、新居で、自分と家族が将来に渡って健康で楽しい生活を送ることが願いのはずです。

なのに、立派できれいな家が建ったが、切り詰めた生活をしなければいけない。

 

これでは、家を建てた意味がありませんよね。

建てた甲斐が無いといいますか。

 

だから一番目は、安全な予算を組むことです。

建てる前よりも生活水準が上がることが理想ですね。

もし、ゆとりある予算を組むことができれば楽しい生活が送れますよね。

しかし、多くの人は限界の予算を組んでいます。

めいっぱい、借りれるだけ借りて家を建てています。

だから、一つ歯車が狂うと返済が滞ってくるわけですね。

そうならないために、安全な予算を立てて下さい。

 

二番目は、自分自身を知ることです。

本当に自分が欲しいものは何か?

それを知ることです。

情報過多の時代です。

「なんか感じがいいな」

「自分にとって良さそう」

そんな感情に惑わされます。

ですから、本当に必要なもの、どうしても欲しいもの、それを自分で知ると言うことですね。

例えば、車。

車の場合ですと、例えば乗用車、ワンボックスカー、スポーツカーなどいろんなタイプがあります。

ですから、スポーツカーが欲しい場合は、スポーツカー専門の業者に行きますよね。

間違っても、乗用車やワンボックスカーのところには行きません。

でも家の場合は、違うんです。

ただ家を建てたいと言うことで、スポーツカー、乗用車、ワンボックスカーなど無差別に行くんです。

そして、それを同じ土俵でどれが良いかと比較するわけです。

用途が違うので、本来は比べられないものですよね。

このように、自分が欲しいものが分からずに行動すると、正しい判断ができなくなるんです。

業者さんも、お客さんがきたら当然自分の商品を勧めます。

「〇〇さんは、うちじゃなくAホームのほうが良いですよ」

なんて、言ってくれません。

そうではなくて、

「うちに任せてくれれば、あなたの望む家を建てて差し上げます」

と必ず言います。

だから自分が欲しいものを知って、それが得意な業者さんを探さなければいけません。

そして、その中から1社に絞るのが正しい方法なんです。

だから、二番目は、自分の欲しいものを知る、ということですね。

 

次は、三番目。

それは、かなえたい要望に順番をつけることです。

優先順位ですね。

すべてをかなえようとすると当然予算オーバーします。

そうならないために、本当に自分に必要なもの、どうしても欲しいもの、

その予算配分も、自分で決めないといけないわけです。

それには、自分の価値観や価値基準を自分で理解していないと決められません。

後ほど詳しく話しますが、予算に影響する重要な要素は4つほどあります。

まず1つ目、それは広さです。

広くなればなるほど、当然、家の値段は高くなります。

二つ目は家に使う建築材料。

材料の質、グレードですね。

良い物や高価なものを使えば当然高くなります。

三つ目はデザイン性。

かっこよさですね。

かっこいい家にしようと思えば思うほど、予算が増えてきます。

最後の四つ目は、部屋数ですね。

同じ広さでも、部屋数が多いほど、高くつきます。

なぜなら、壁の量は多くなるし、窓やドア、収納なども増えるので高くなります。

予算に影響するものは、広さとグレードとデザイン性と部屋数です。

この四つを、全て満たそうとすると当然予算オーバーします。

 

予算を100とすると、何かを優先すると、他のものは抑えないといけません。

しかし、全部かなえようとするんです。

ですから、100じゃなくて120とか、150とかになってしまうわけです。

例えば、広さを最優先するなら、他の三つの要素は残った予算の中で配分しなければいけないんです。

これが、優先順位を決めるということです。

 

それから、四番目。

それは、正しい選択基準と判断基準を身につけることです。

例えば土地を選ぶ場合。

確かな判断基準、選択基準がないと、正しい判断が出来ません。

また、それは業者を選ぶ場合でも同じです。

この業者選びは、最も難しいです。

ですから、業者選びの正しい判断基準を持たなければいけません。

以上が正しい住まいづくりの手順です。

この手順ですまいづくりをすすめれば、決して後悔することはありません。

そして、きっと自分の満足のいく家を建てることができます。

正しい手順をまとめておきますね。

まず1番目は、自分の安全な予算を把握することです。

そして2番目は、自分を知ること。

続いて3番目は、優先順位をつけること。

そして最後は、正しい判断基準と選択基準を持つことです。

 今回は、住まいづくりには正しい手順があると言う話でした。

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2024.12.15 Sunday