オープンシステムとは

オープンシステム誕生秘話
元々、一人の建築家が、設計の依頼を受けた店舗の工事見積もりを工務店に依頼したところ、予算内に納まらず困っていました。

しかたなく工務店を通さず、建築家が直接工事をする業者から見積もりを取ってみました。
すると工務店の見積もりよりかなり安くなり、建築家が工事の工程も管理し(本来は工務店の仕事)、予算内に建物を完成させました。建築主からも大変喜ばれ、この方式を広めたらどうかと勧められました。

それが基になり、全国の建築家に声を掛け、保険制度などを整備し、一般の建築主にも勧められるようシステム化したものです。
一般的に、設計事務所は設計依頼されたお宅の設計終了後、一括請負の数社の工務店に競争見積もりを取り、その中から工務店を選び、その工務店が建物を建てることになります。)


これが、オープンシステムの始まりです。

建築家にも特徴があり、現場が好きな人、机で図面を書くことが好きな人、先生と呼ばれていたい人等々さまざまです。
私は図面を書くことも好きでしたが、現場が好きで、職人さんたちと話をする中で、図面では表現できない作業や納まりなどを教えてもらったりする事で、その後の設計作業に役立て、新しい試みがあっても現場に受けいれらるように心がけていました。

私にとっては、このオープンシステムは、すんなり受け入れることができました。
そして、お客様に対して、建築家としても、職人さん(業者)としても納得のできるいい仕事ができると確信しました。

 

 オープンシステムマンガ

  

【オープンシステムが漫画で分かる!】
マンガで分かる!「価格がみえる家づくり」
※表紙クリックで別ウィンドウにて表示します。

この物語は二つの実話を合体して作りました。家づくりを類似体験してください。
原作:山田家人 マンガ:高下知代 構成:ラ・ミック

 

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直接工事業者に発注するという方法は、工事関係者が自分の家を建てる場合によく行っていた方法で、中間マージンを取る業者がいない分安くなり、昔から行われていた方法で、特別な発注形態ではないのですが、万が一事故などが起こってしまった場合のことを考えると、一般のお客様には広める事ができませんでした。

しかしオープンシステムでは保険制度の整備や建築士のネットワークによりそれが可能となりました。
外国ではよく使われる建築の方法です。

現在このオープンシステムは全国に約200社の設計事務所が採用。
また建築方法としても「NHKクローズアップ現代」にも取り上げられています。 


建築主にとって理想の建築発注方法!

それが「オープンシステム」です。

オープンシステムイメージ

オープンシステムとは、一括請負方式の元請工務店やハウスメーカーという中間流通を省き、建て主が工事種類ごとに分離して各専門業者と契約することです。
<主な特徴>
①分離発注を行う専門工事業者の選定に競争入札形式を導入。
②株式会社イエヒトの補償制度を設けている。(オープンシステム補償制度)
③会員建築士が設計や工事の検査に加え、金額調整、工程調整等、設計からアフターメンテナンスまでのマネジメントを行う。
④専門業者への支払いは、出来高支払である。(倒産リスクの回避、前払い金がない)
⑤オープンシテム専用のフラット35を利用できる。(OSフラット35)

 

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本の建築工事のほとんどは、一括発注方式(設計施工一体型)という方法で行われています。建築主は、元請(ゼネコンや工務店、ハウスメーカーなど)と工事の全てを契約し、元請は、基礎、大工、電気などの工事を、それを専門に行う業者に下請として発注する方法です。工事だけではなく、設計や工事の検査も下請けに発注している建物もあり、建築主から見て「建築は不透明でわかりにくい」という理由の一つになっています。

すべてを元請に任せるのではなく、設計、専門工事、工事の検査、それぞれを専門に行う人と建築主が直に原価で契約する方法が『オープンシステム』です。一括方式で見えなかった部分を建築主が見えるようにし、「不透明でわかりにくい」を解消することで、次のようなメリットがあります。

 

OS特徴マンガ

 

!工事費総額が1~3割削減
元請業者と下請業者の間に発生していた中間経費がゼロになり、工事原価が公開されコスト比較が容易になります。材料や機能・性能の変更によるコストダウンだけとは違い、形として見えない「経費」の削減なので、同じ内容の建物なら節約できて、同じ価格を投じるならもっとグレードアップした建物を造ることができます。また、工務店との相見積もりではコストダウンの実績が多数認められています。(オフィス21実績あり。)

!倒産リスクの回避 前払い金が発生しない
一括発注方式(設計施工一体型)の契約では、ほとんどの会社で契約時に請負金額の1/3の支払いが常識化している。工事もしていないのに支払う事をどう思うか。万が一倒産をした場合はそのお金は返ってこない。その上、建物は工務店の所有のため、処理が終わり自分のもとに帰ってくる頃には建物は悲惨な状態になっている。
オープンシステムでは前払い金はなく出来高支払いのため、倒産した専門工事業者には出来高分を支払えばいい。その時点で建て主の所有になる。倒産時の被害は大幅に抑えることができる。
静岡浜松では、少し前に大手の工務店が倒産した。その時に、前払い金を支払った建て主はお金は戻ってこないし、建物には手を付けることができなくて途方に暮れていた。オフィス21にはそのような建て主が、1年後に自分の所有になったことで、やっと手を加えることができると図面作成の依頼が来た。借り住まいとローンの二重払いで大変苦労をしているようだった。

!参加できるメリット
設計と施工の自由度がとても高くなるので、希望すれば家族で壁を塗るなど施工に参加することもできます。

!見えるメリット
依頼主は約20の専門業者と「工事分割請負契約」を交わし、工事代金も直に支払うので、施工した人たちの顔もお金の流れも全て見えます。

!住む人が主役の家づくり
依頼主と設計事務所と専門業者の三者が常に情報を共有してプロジェクを進めるので、本当の意味で依頼主は家づくりの主役として参加することができます。そのため、建て主の要望が反映しやすくなります
また、設計を行う建築士が一貫した監理とアフターメンテナンスをするため、責任の所在がはっきりし、工事品質も高くなります。

 

私たちはこれらを「依頼主のメリットの最大化」と表現して、他の住宅会社や設計事務所には決してできない、オープンシステムの独自の売りとしています。


一般的な日本の建築発注方法
(設計施工一体型)

一括発注イメージ全ての工事を元請(工務店)と契約。専門業者は下請けとして工事に参加。
建築士にも設計や工事の検査を下請けとして出されるため、トラブルが起きた時には建築主側にたって発言をする事ができません
建築士をはじめすべての業者は元請けから報酬をいただいているのですから仕方ありません。また、専門業者(下請け)は社員ではありません。技術のノウハウを持っている独立した会社です。

 

従来の発注方式との違い 

 OS比較表